稲盛和夫の実学−会計の基礎本
- 作者: 稲盛和夫
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2000/11/07
- メディア: 文庫
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会計関係の本というと、難しい専門用語が出るところですが、この本はそういうものがほとんど無く、会計の基礎とはどういうものか、分かりやすい言葉で書いてあり、納得の1冊。私のような初心者には、理解しやすい本でした。
具体的な実践的基本原則として
- キャッシュベース経営の原則
- 一対一対応の原則
- 筋肉質経営の原則
- 完璧主義の原則
- ダブルチェックの原則
- 採算向上の原則の原則
- ガラス張り経営の原則
が紹介されています。
その中からガラス張り経営の原則について
経営は幹部から一般の社員に対してまで「透明」なものでなければならないということである。つまり、経営トップだけが自社の現状が手に取るようにわかるようなものではなく、社員も自社の状況やトップが何をしているのかもよく見えるようなガラス張りのものにすべきなのである。
途中、京セラ独自のアメーバ会計についてページが割いてありましたが、このアメーバ会計とは、時間あたり採算システムのことで、会社内に小集団の会社組織のようなグループを作り、そのグループ感でのやりとりを数値化して、経理も、事務も、時間あたりの採算性を数値化することです。
詳しくは、また別の本があるようなので、また機会があれば読みたいと思います。
時間あたり採算システムを運用するにあたっても一番大切なことは、経営者が社員から信頼され尊敬されていることであり、そのような経営者が自ら現場に行き、現場で担当する人たちに直接仕事の意義や目標などを話していくことなのである。
経営者としての心構えも書いてあります。
文庫本なので読みやすかったです。