議論のルールブック

議論のルールブック (新潮新書)

議論のルールブック (新潮新書)

なぜネット上(特に掲示板やコメント欄)は炎上しやすいのかを、分かりやすく書いた本です。
ルールを守れ!と声高に叫ぶ前に、そもそも議論になっていない現状。
いいっぱなし、否定をするためだけの書き込み、相手を打ち負かすことを目的とするやり方を例に、議論とは何か、真実を求める姿勢について書かれたものです。

議論とは、それぞれが相手の話を聞き、分からない点を質問して、共通の問題について理解を深めていく過程です。

議論に正解には正解はないのです。あるのはそれぞれの人の発言だけです。正解、不正解ではなく、それぞれの発言の意味を考えましょう。

一方的に相手を否定したり、「論破」することをもって、自己主張する場のように思われますが、この世のことで絶対間違いないことなら、そもそもそれは「議論」とはいいません。
議論となるからには、それは、時代により変わる、場所によっても解釈がいくらでもあるものです。そのなかで、より多くの人が納得できるところはどこか、自分とは視点の違う意見を聞くことによって、「正しいこと」に近づく姿勢が大事だと分かりました。

ネットで何かをはっしんしたり、掲示板に書き込む人はまず読んでもらいたい1冊ですね。